水素が酸化剤になる場合
教科書などには 化合物中で水素の酸化数は +1
と書いてあることが多いけど
これには非常に例外が多い
そもそも水素の電気陰性度は2.1だからそんなに小さいわけじゃない
そして水素は希ガス以外のほとんどの元素と化合する
金属元素の電気陰性度は水素より小さく酸化数が負になることはない。
すなわち金属と化合するときの水素の酸化数は −1 になる。
金属は水素によって酸化される のである。
例えば
カルシウム(酸化数0) + 水素(酸化数0) → 水素化カルシウム
という反応の場合
カルシウムの酸化数は 0→+2 で 酸化された ことになり
水素の酸化数は 0→−1 で 還元された ことになる
この場合 水素は酸化剤 カルシウムは還元剤 である
金属元素は負の酸化数になることはなく 単体は常に還元剤 である
アルカリ金属は化合物中で常に酸化数+1 であり
アルカリ土類は化合物中で常に酸化数+2 であり
これには例外がない
しかし水素は金属元素と化合すれば 酸化数−1 になるのである。